2012年7月17日火曜日

どんなふうに勉強してきたのかなど、忘れてしまった

公募書類を書いたり、授業の準備をしたりしているけど、なんだかあまりうまくいかないので、今考えてることをちょっとまとめておこう。

ここ最近困っているのは、自分の記憶がどんどん薄れていっているということだ。


大学3年ごろ。パーティでドイツの学生と酒を飲んでいた
みたいだが、ちゃんと会話などできていなかったと思う。
私のドイツ語の授業を履修しているのは、ほとんどが大学一年生である。今年の学生なら、1992〜94年ごろの生まれということになる。彼らが生まれて間もないころには、もう私は明治大学の学生になっていたわけだ。

学生たちと話をしていて、いつも「あの頃自分は何をしていたか」ということを思い出す。期末テストや夏休みが近づけば、自分がどのように、大学に入って最初の期末テストを迎え、夏休みを楽しんだのかということを思い起こす。だけど、このごろ気づくのは、こういったちょっと昔のことがなかなか思い出せないということである。健忘症とか失語症とかいうものでは、もちろんない。そうではなくて、ちょっとしたこと、当時は当たり前のように積み重なっていた日々の記憶が薄れてしまっているのだ。

大学1年生の時に、ホテルの配膳人のバイトを始めてあまりの忙しさに一週間で逃げ出したことや、その後コンビニの夜勤をやるようになり、大学の授業に出られるのは週3日のみとなってしまったこと、さらに冬にはもうひとつバイトを増やそうと思って「もちつき屋」に面接に行ったが、あまりのブラック臭に、話を聞くだけで逃げ出したことなどは、しょっちゅう人に話すネタなので、よく覚えている。だが、そういった出来事じゃなくて、ちょっとしたなんでもない日の記憶が、なかなか思い出せない。端的にいえば、自分が1年生のときに、どのようにドイツ語を勉強していたのか、何も覚えていないのだ。

格の概念とか、形容詞の格変化とか、定冠詞・不定冠詞とか、ドイツ語学習のポイントになるような文法事項を扱う時、学生がどのように理解し、どのように知識が定着するのかが気になる。そんなとき、自分がこんなふうに勉強した、こんなふうに理解したということを覚えていれば、もう少し体験的なアドバイスなどができるのではないかと思うのだけど、残念ながら、自分が勉強した時のことはちっとも覚えていないのだ。

ドイツ語の勉強に関して、いくらか記憶に残っているのは、2年生以降のことばかりだ。1年生の冬に、ドイツ・フランスを旅行して、ようやくちゃんと勉強しようという気持ちになってから、計画を立て、日々継続的に勉強するという習慣がやっと身についた。それから大学院入試あたりまで、どのように勉強してきたのかは割とよく覚えている。だが、どのくらい身についていたのかは、甚だ疑問である。当時はしっかり勉強してきたつもりだったのだが、ドイツに短期留学したときは、クラス分けの面接試験で言われたことがほとんど理解できなかったし、文法的な知識についても、ドイツ語を大学で教えるようになったここ数年のうちに、ああなるほどこういうことだったのか、とようやく腑に落ちるようなことも多々あったわけで。

おぼろげな記憶をたどって、昔の自分のドイツ語学習を振り返ろうとしたけど、あまり今の授業の役に立ちそうなことは思い出せなかった。せいぜい「形容詞は挫折のポイント」とか「夏休みが終わると何もかも忘れる」とか、まったくただの一般論でしかないではないか。

というわけで私はたぶん日々学生たちに教えながら、自分自身が学び直しているのだろうと思う。

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