
鳥居の送り火があるのは、嵐山の北、化野念仏寺や愛宕山があるあたり。
この山は低いので、大文字山のように広い範囲から見ることはおそらくできない。
大学院生の頃は毎年吉田キャンパスから送り火を眺めたが、左大文字(立命館あたり)や鳥居は京大からだとだいぶ遠いので、限られた建物からほんのちょっとしか見ることができなかった。昨年は友人と銀閣寺道近辺で大文字を見たので、今年は自宅から見るはじめての鳥居だ。
夕方六時頃、準備をする様子が見えるかもしれないと思い、マンションの廊下に出ると、鳥居の周辺に小さな明かりが灯っていた。

池のうえには小舟がでていて、船の上からゆっくりとひとつひとつ灯籠を池に浮かべている。色とりどりの灯籠が、ふわふわ水の上に浮かぶ様子は本当に幻想的だった。

8時半頃、いちばん火勢が強くなっている頃を見計らって、ベランダから写真を何枚もとった。写真だとずいぶん小さくなってしまうが、鳥居は思いのほか近くて、くっきりと見ることができた。